Ro Murphy

Tokyo Festival Program

Me, My Mouth and I

by ジェス・トム/トゥレットヒーロー

  • オンラインプログラム
  • 映像
  • 演劇
終了

日程:10月1日(金)〜10月11日(月)

場所:オンライン配信

言語:英語(字幕:日本語)

出演:ジェス・トム
監督:ソフィー・ロビンソン

わたし=「トゥレット・ヒーロー」が取り組む『わたしじゃない』

舞台の闇に浮かぶ「口」から、速射砲のように繰り出される言葉——自らの状況を他人事のように語る制御不能の「口」を描いたサミュエル・ベケットの不条理劇『Not I(わたしじゃない)』。チックの一種、トゥレット症候群を持つジェス・トムは、2017年以来、会話の中で突発的な発声、発語をしてしまう症状もそのままに、この戯曲の「口」役に取り組んでいる。その創作プロセスを追った本作は、自ら「トゥレット・ヒーロー」と名付けた団体を主宰するトムの、ユーモアと好奇心、強さ、戯曲にもたらされた新たな視点を明らかにする。今回はジェス・トムとのQ&Aも併せて配信する。

※トゥレット症候群とは:
トゥレット症候群は、暫定的チック、持続性(慢性)チック、トゥレット症候群と分類されるチック症の中で最も重症のものであり、チックとして知られている、突然出現し、繰り返す、素早い動き(運動チック)と音や声(音声チック)とを主な症状とする発達障害の一つです。
この障害は、18歳以前に発症し、症状は、長期間にわたって、悪化と軽快を繰り返します。時には数週間あるいは数ヶ月以上症状が消えてしまうこともあります。大抵、大人になるにつれて症状は軽くなりますが、なかには大人になっても症状が続く人もいます。
(NPO法人日本トゥレット協会)

解説映像

Q&Aトーク

上映時間

本編:60分
Q&Aトーク:30分

視聴方法

視聴券:1,000円(税込)
発売日:8月29日(日)一般発売
視聴券取扱:Vimeoオンデマンド(VOD)

*配信、決済にはVimeoオンラインを利用しております。ご視聴にはVimeoの無料会員登録が必要となります
*ストリーミングでのご視聴となります。お支払い後、視聴期限内にご鑑賞ください。作品映像をダウンロードすることはできません
*視聴期限は、ご購入手続き完了メールが到着後、「今すぐ鑑賞」ボタンを押してから72時間以内です

プロフィール

アーティスト写真:Ro Murphy

ジェス・トム

作家、ヴィジュアル/パフォーマンスアーティスト、パートタイムのスーパーヒーロー。トゥレット症候群(チックの一種)をもって生きてきた経験への創造的なレスポンスとして、2010年にトゥレットヒーロー(Touretteshero)を共同設立。パフォーマンス活動やさまざまなメディアへの露出を通して、トゥレット症候群への理解を深め、障がいや他者との違いをオープンに語り合う場をつくり、障がい者の権利や社会的公正を訴えている。2018年の映像作品『Me, My Mouth and I』はBBC2で放映され、その後アメリカ、ロシア、チリ、スイス、カナダなどで上映されている。著書に『Welcome to Biscuit Land ‒ A Year In the Life of Touretteshero』(2012)。
https://www.touretteshero.com/

関連レクチャー

東京芸術祭ファーム「学生観劇プログラム」 作品関連レクチャー

『ベケット「Not I」からジェス・トム「Me, My Mouth and I」へ』

サミュエル・ベケットという作家は20世紀の半ばに『ゴドーを待ちながら』で一躍有名になり、それ以降も「え、こんなのありなの? これが演劇なの?」というような戯曲を発表し続けました。そのひとつ「Not I」(「わたしじゃないし」)に、トゥレット症候群という障害をもつアーティスト、ジェス・トムが取り組む様子を追ったのが、「Me, My Mouth and I」というドキュメンタリーです。このチャレンジの意味について、舞台芸術を専門に勉強している学生向けに解説します。他分野を学んでいる学生や社会人の参加も歓迎です。ライブ配信では質問もお受けします。

配信中 10月12日(火)まで
言語 日本語
講師 長島 確(東京芸術祭副総合ディレクター/ファーム共同ディレクター)

※学生観劇プログラム参加特典
本レクチャーを受講した学生(高校生・大学生・大学院生・専門学校生)で、作品を視聴し、講師に視聴レポートを提出する予定の方は、視聴券が割引になります。詳しくはレクチャーでご案内します。

講師プロフィール

長島 確(東京芸術祭副総合ディレクター/ファーム共同ディレクター)

ドラマトゥルク。立教大学文学部フランス文学科卒。同大学院在学中、ベケットの後期散文作品を研究・翻訳するかたわら、字幕オペレーター、上演台本の翻訳者として演劇の現場に関わる。その後、日本におけるドラマトゥルクの草分けとして、さまざまな演出家や振付家の作品に参加。近年は演劇の発想やノウハウを劇場の外へ持ち出すことに興味をもち、アートプロジェクトにも積極的に関わる。訳書にベケット『いざ最悪の方へ』、『新訳ベケット戯曲全集』(監修・共訳)ほか。フェスティバル/トーキョー18〜20ディレクター。東京藝術大学音楽環境創造科特任教授。

日本語字幕製作:ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020
日本語字幕翻訳:岩辺いずみ
協力:田中みゆき

Q&A出演:
ジェス・トム(トゥレットヒーロー共同芸術監督)
吉野さつき(愛知大学文学部教授)
森田かずよ(ダンサー・俳優)
長島確(東京芸術祭副総合ディレクター)

Q&A手話翻訳:那須映里
協力:特定非営利活動法人シアター・アクセシビリティ・ネットワーク
Q&A字幕翻訳:宮内奈緒 (arts knot)
Q&A映像編集:合同会社アロポジデ

配信コーディネート:戸田史子、宮内奈緒(arts knot)
アドバイザー:西尾祥子(arts knot / (株)システマ)

主催:東京芸術祭実行委員会〔豊島区、公益財団法人としま未来文化財団、公益財団法人東京都歴史文化財団(東京芸術劇場・アーツカウンシル東京)〕

助成:令和3年度文化庁国際文化芸術発信拠点形成事業

問い合わせ

東京芸術祭事務局
TEL: 050-1746-0996(平日10〜18時)