Undercurrents 黒田育世 《病める舞姫》

©宮澤響(Alloposidae LLC)

アウトライン

『病める舞姫』とは、暗黒舞踏の創始者・土方巽が著した文集である。
そのシュルレアスティックかつ魅惑的な言語世界は、土方の自叙伝とも、「舞踏の言語」とも呼ばれる。1983年の出版以来、数多の踊り手によって舞台化され、研究者・哲学家をも魅了してきた。

2018年、ダンスカンパニー「BATIK」主宰の黒田育世が、土方の『病める舞姫』をもとにソロ作品を発表。クラシックバレエの基礎と、さまざまな踊り手との共創の経験をもつ黒田の自伝的要素も加わり、土方の言葉が新たな舞台作品として展開された。

本映像では、黒田育世の『病める舞姫』を原作に据え、その一部を、東京・目黒の日本家屋にインストールしている。
その家は築後150年が経過し、使い継がれた役目をまもなく終える。
土方のテキストの断片を連想させる空間で、黒田の身体を追った。

キャスト & スタッフ

黒田育世
(くろだ・いくよ)

黒田育世(BATIK主宰 振付家・ダンサー) http://batik.jp/
6歳よりクラシックバレエを始め、97年渡英、コンテンポラリーダンスを学ぶ。02年BATIKを設立。バレエテクニックを基礎に、身体を極限まで追いつめる過激でダイナミックな振付は、踊りが持つ本来的な衝動と結びつき、ジャンルを超えて支持されている。 03年トヨタコレオグラフィーアワード 「次代を担う振付家賞」「オーディエンス賞」、04年「朝日舞台芸術賞」、06年「舞踊批評家協会賞」、10年「第4回日本ダンスフォーラム賞」、15年「第9回日本ダンスフォーラム賞」を受賞。BATIKでの活動に加え、金森穣率いるNoism05、飴屋法水、古川日出男、笠井叡、野田秀樹、串田和美など様々なアーティストとのクリエーションも多い。

原案・振付・出演
黒田育世
原作
土方巽「病める舞姫」
監督
宮澤響(Alloposidae LLC)
助監督
佐藤駿
演出
藤川琢史
リサーチ
東彩織
撮影
森内康博(らくだスタジオ)
照明
中村碧(らくだスタジオ)
撮影アシスタント
及川菜摘
録音、サウンドデザイン
織笠想真
美術
後藤明彩子
制作
ナナシママリア
衣裳
萩野緑
協力
瀧本麻璃英
インタビュアー
東彩織
インタビュー英語字幕翻訳
ジョン・タウンゼント

フィルム

インタビューより

踊りの経験は、どのように身体の内側に蓄積されているでしょうか?
たくさんの方が私の体の中に混ざって下さっていて、混ざった総体が私であるっていう。
これはダンサーじゃなくても多分そうなんだと思うんですよね。どういう人と出会ってきて、どういう人が身体の中に住み着いたか。
それが地形になってというか、身体というものになっていると思います。
この地形は私だけのものかもしれないですけど、皆さんそれぞれに地形を持っていらっしゃる。そのうちの一つであって。

インタビュアー:東彩織

インタビュー

黒田育世ソロ『病める舞姫』の創作経緯や自身の踊りの経験など、本映像制作の下敷きにもなった黒田の〝身体の内にあるもの〟について、話を聞いた。

製作年:2021年 上映時間:22分

制作:NPO法人アート・ネットワーク・ジャパン
協力:フェスティバル/トーキョー実行委員会、目黒ハウス

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東京芸術祭2020特別公演 ファンタスティック・サイト「Undercurrents」事務局
TEL : 03-5961-5200(平日11:30〜16:30 NPO法人アートネットワーク・ジャパン内)