東京芸術祭 2018

『アダルト版 ユメミルチカラ』

[振付・演出・出演] メルラン・ニヤカム 

『アダルト版 ユメミルチカラ』

 

over55の女性ダンサーたちと紡ぎだす、希望のアフロ・ジャパニーズ・コンテンポラリーダンス
日本の女性がもっとアフリカンになれば、世界はもっとすてきになる!


 たくさんのすてきな女子に追いかけまわされる(夢を見ている)タカセくん。
 「人生のすべてがつまっている」という彼のトランクには、何が入っているのだろう?

 初演では静岡の中高生が演じていたタカセくんと女子たちの役を、今回はそれぞれ、カメルーン出身の振付家メルラン・ニヤカム自身と、オーディションで選ばれた55歳以上の女性ダンサーたちが踊ることに。

 アフロ・ジャパニーズ・コンテンポラリーダンス『ユメミルチカラ/タカセの夢』は、「世界中の子どもたちが未来への希望を取り戻すことができるダンス」をコンセプトに、ニヤカムが静岡の中高生たちと創作し(「スパカンファン・プロジェクト」、下記を参照)、5年間にわたって上演された。これを見た中高年の方々から、「私たちも希望を取り戻したい」という声が根強くあり、今回ついに実現されたのが、この『アダルト版 ユメミルチカラ』だ。

 集まった踊り手は、50代のプロのダンサーから、ほとんどダンス経験のない70代まで、さまざま。この70代の女性は、孫が『ユメミルチカラ/タカセの夢』で踊っているのを見て、いつか自分もやってみたい、と思っていたという。人生経験を重ねた日本の女性たちが、ダンスという鍵を使って「ユメミルチカラ」を取り戻す物語は、あらゆる年代の人々にとって、希望を見出すヒントとなるだろう。

 『ユメミルチカラ/タカセの夢』では、「ハナイチモンメ」みたいな日本の遊びとアフリカンダンスとが、根っこのところでつながっているのが見えてきた。バレエを踊るのは若いダンサーばかりだけど、日本人もアフリカ人も、昔から年を重ねた踊り手たちに魅了されてきたはずだ。日本とアフリカがもっとつながって、over55の女性ダンサーたちがもっと輝けば、21世紀のダンスはもっと楽しくなる!


みどころ紹介はこちら ≫ 【直轄プログラム見どころ紹介:その3】メルラン・ニヤカムのこと(1) ~カメルーン国立舞踊団から「アフロ・コンテンポラリーダンスへ」~(横山ディレクター)


▼ニヤカム氏とover55の女性ダンサーたち
(オーバーマウス&[<][>]をクリックで、他の写真もご覧いただけます)



『空は翼によって測られる』と合わせ、2演目の〈ハシゴ観劇〉をおすすめします!

プログラム詳細

  • 会場
    東京芸術劇場 シアターイースト
  • 日程

    11月2日(金) 19:30
    11月3日(土) 18:30
    11月4日(日) 16:30
    ※受付開始、ロビー開場は開演の60分前、客席開場は15分前
    ※受付にて入場整理券を配布いたします(先着順)

  • 上演時間

    80分 ※予定

  • 上演言語

    ノンバーバル(一部、日本語)

  • ジャンル
    東京芸術祭直轄プログラム, ダンス, 国際共同制作, 無料で楽しめる, 託児施設利用可(要予約)※詳細要確認

チケット

  • 自由席
    無料(要予約)


※未就学児入場不可
※受付にて入場整理券を配布いたします(先着順)
※車いすで観劇をご希望の方は東京芸術劇場ボックスオフィス(TEL:0570-010-296 [10:00~19:00、休館日を除く] )までお問合せ下さい


▼当日券のご案内
開演の1時間前より会場受付にて発行予定


▼チケット取扱い・予約受付 【東京芸術劇場ボックスオフィス】
・電話 0570-010-296(休館日を除く10:00〜19:00) ※一部携帯電話、PHS、IP電話からは、ご利用いただけません。
・窓口 営業時間10:00〜19:00 (休館日を除く)
・WEB 東京芸術祭2018 チケット特設サイト ※24時間受付(メンテナンスの時間を除く)

主なアーティスト

  • 振付・演出
    メルラン・ニヤカム
  • 振付アシスタント
    太田垣悠
  • 出演
    メルラン・ニヤカム、天野暢子、石黒久美子、笠原麻美、川本佳恵、小林玲子、鈴木尚子、山田としみ

アーティストプロフィール

メルラン・ニヤカム

Merlin Nyakam

 振付家、ダンサー、歌手、俳優、ラ・カルバス・カンパニー主宰(Compagnie La Calebasse)。アフロ・コンテンポラリーダンスを牽引するアーティストの一人。西洋的な枠組にとらわれず、アフリカ内外の多様な文化に関する知見をもとに、より自由で、より多くの人を巻き込めるようなダンスの形態を探求している。

 14歳でカメルーン国立舞踊団に入団、16歳で首席ダンサーとなり、各地の伝統舞踊を学ぶ。1990年にラ・カルバス・カンパニーを立ち上げ、91年金の穂賞、最優秀ダンサー賞などを受賞。92年よりフランスに拠点を移し、クラシック・バレエ、ジャズダンス、ヒップホップなどを学んで、フランスで絶大な人気を誇るモンタルヴォ・エルヴュ・カンパニーの多くの作品で強烈な印象を残す。振付家としても活躍し、代表作の『遊べ! はじめ人間』は「Shizuoka春の芸術祭」(2007年、08年)でも上演された。14年には、20年ぶりに母国カメルーンで『ダンシング・アフリカ』を創作し「ふじのくに野外芸術フェスタ2015」で上演、アフリカでの活動も増えている。10年よりSPAC-ENFANTSプロジェクトを手がける。
http://www.lacalebasse.org/


◆SPAC-ENFANTSとは
 SPAC-ENFANTS(スパカンファン、ENFANTS=フランス語で「子どもたち」の意味)はオーディションで選ばれた静岡県の中高生と共に新しい舞台を創造する、SPAC - 静岡県舞台芸術センターによる国際共同製作プロジェクト。フランスを拠点に国際的な活動を展開する振付家・ダンサーのメルラン・ニヤカムを迎え、世界に通用するメッセージを持ったダンス作品を目指し、2010年より始動。プロジェクト第一作目の『ユメミルチカラ/タカセの夢』は、「ふじのくに⇄せかい演劇祭」ほか国内各地での公演や、ニヤカムの故郷カメルーンなど海外公演も実現。
 二作目となる『ANGELS』は15年に創作を開始。16年、17年に静岡での公演を経てさらに磨きをかけ、この度『空は翼によって測られる』として満を持して東京芸術祭に登場。
http://spac.or.jp/spac-enfants

作曲:山貫憲彦
メディアディレクション:ニシモトタロウ、松尾邦彦、小柳淳嗣
舞台装置デザイン(バオバブの木):鈴木里恵
照明デザイン:樋口正幸
音響デザイン:原田忍
舞台監督:三津久
照明・映像操作:花輪有紀
音響操作:山下麻里子
衣裳:高橋佳也子
演出部:折本弓佳
制作:丹治陽、久我晴子、梶谷智

チケット担当:東京芸術劇場

東京芸術祭 総合ディレクター:宮城 聰
東京芸術祭 直轄事業ディレクター:横山義志

 

〈東京芸術祭直轄プログラム〉
主催:アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)
共催:SPAC - 静岡県舞台芸術センター

 

   

    

 

 


平成30年度 文化庁 国際文化芸術発信拠点形成事業
(豊島区国際アート・カルチャー都市推進事業)