PROGRAM
直轄プログラム FTレーベル
映像演劇『階層』
映像:山田晋平
キャスト:
オーディションで選考された市民(伊藤すみか、浦田すみれ、江上定子、笠田優奈、勝田雄介、加藤瑶子、眞田信三、富髙有紗、長井健一、西川ちさと、早川吉乃、矢野昌幸、油井文寧、横田僚平)
米川 幸リオン
生身の人間はいないのに、紛れもない演劇。
国際的に活躍する演劇作家・チェルフィッチュ主宰の岡田利規が、舞台映像作家の山田晋平と共に2018年より取り組んできた〈映像演劇〉。観客は、空間に配置されたパネル状のスクリーンに投影される等身大の俳優の映像と対峙する。演技する俳優達はスクリーンの中にしかおらず、その場に生身の人間はいない。にもかかわらず、そこには不思議とある種の演劇空間が立ち現れてくる。”チェルフィッチュの〈映像演劇〉”としてこれまで様々な形で発表されてきた、この新しい演劇の形式が東京芸術劇場に登場。
本作は、愛知県豊橋市の穂の国とよはし芸術劇場PLATが毎年実施する”市民と創造する演劇”シリーズの一環として、岡田・山田の両名を迎え、オーディションで選ばれた市民と共に創作された。観客は舞台上へ上がり、その床に空いた横長の穴から奈落空間を覗き見る。劇場という空間構造を大いに利用しながら、〈映像演劇〉の構造そのものをも問う作品。
プログラムディレクターズコメント
今年のFTレーベルは《ひとがいる》ということを感じ直すための作品をラインナップしています。日頃見ているオンラインの画面の向こうにも、製造や物流の影にも、破壊される建物のなかにも、生身のひとがいるということ。『階層』は、公共劇場による市民参加の演劇プログラムが、コロナ禍でひとが集まることが制限された時期に、最先鋭の演劇/映像表現と出会って生まれた貴重な事例です。このような試みこそ、ぜひとも東京で紹介したいと思いました。
FTレーベルプログラム・ディレクター 長島確・河合千佳
プロフィール
岡田利規(おかだ・としき)
演劇作家、小説家、チェルフィッチュ主宰。
“想像”を用いた独特な言葉と身体の関係性による方法論や、現代社会への批評的な眼差しが評価され、国内外で高い注目を集める。チェルフィッチュでは2007年に『三月の5日間』で海外進出を果たして以降、世界90都市以上で上演。近年では欧州の公立劇場のレパートリー作品も手がける。2018年にタイの小説家、ウティット・へーマムーンの原作を舞台化した『プラータナー:憑依のポートレート』を制作し、2020年2月に第27回読売演劇大賞 選考委員特別賞を受賞。
能のフォーマットを用いた『未練の幽霊と怪物―「挫波」「敦賀」―』(2021年)の制作や歌劇『夕鶴』(2021年)で初めてオペラの演出を手掛けるなど活動の幅をさらに広げている。
山田晋平(やまだ・しんぺい)
舞台映像作家。1979年生まれ。(株)青空代表。愛知県豊橋市在住。演劇やコンテンポラリーダンスを中心に、オペラ、コンサートなど、様々な舞台芸術の上演内で使用される演出映像の製作が専門。近年では、現代美術家とのコラボレーションによるプロジェクションマッピング作品や、インスタレーションなどの製作も行う。劇場や美術館にとどまらず、まちなかの建物や生活空間にまで表現の場を広げ、サイトスペシフィックなアートプロジェクトの企画・監修も行っている。舞台芸術と現代美術のフィールドを横断し、かつ芸術と日常生活の空間的な境界を横断しながら、映像芸術の新たな可能性を探る活動を展開している。2020年4月、豊橋市にアトリエ兼住居「冷や水」を開設。アートイベントを定期的に開催し、地域に対する芸術文化普及活動を行っている。
映像演劇とは
〈映像演劇〉とは、演劇作家・チェルフィッチュ主宰の岡田利規と、舞台映像作家の山田晋平が手がける、新しい上演形式。観客が鑑賞するのは、スクリーン等に投影された俳優の映像。映像でありながら、その中で演技を繰り広げる俳優たちの身体は、そこに演劇空間を立ち上げる。これまでに「渚・瞼・カーテン チェルフィッチュの〈映像演劇〉」(2018年/熊本市現代美術館)、「風景、世界、アクシデント、すべてこの部屋の外側の出来事」(2020年/札幌文化芸術交流センターSCARTS)、「ニュー・イリュージョン」(2022年)を発表。
参考:岡田利規「〈映像演劇〉宣言」(2018年) https://chelfitsch20th.net
「市民と創造する演劇『階層』~チェルフィッチュの<映像演劇>の手法による~」上演と創作の記録
上演スケジュール
10月19日(水) 16:00 / 18:00 / 19:00 / 20:00
10月20日(木) 14:00 / 15:00 / 16:00 / 18:00 / 19:00 / 20:00
10月21日(金) 14:00 / 15:00 / 16:00 / 18:00 / 19:00 / 20:00
10月22日(土) 11:00 / 12:00 / 14:00 / 15:00 / 16:00 / 18:00 / 19:00 / 20:00
10月23日(日) 11:00 / 12:00 / 14:00 / 15:00 / 16:00 / 18:00 / 19:00 / 20:00
10月25日(火) 14:00 / 15:00 / 16:00 / 18:00 / 19:00 / 20:00
上演時間:70分(予定)
アクセシビリティ / 字幕の有無
ポータブル字幕機(日本語、英語)のお貸し出しあり。(台数限定・要予約 対象日:10月22日(土)、23日(日)の公演)
言語
日本語
チケット情報
チケット料金:
整理番号付・税込
・一般 1,500円
・高校生以下 1,000円
・障害者割引 1,350円
*未就学児入場不可。
*ご入場時、口の閉まるポーチやハンドバック以外のお手荷物は、会場ロビーにある100円返却式のコインロッカーにお預けいただきます。
*高校生以下、障害者割引チケットは東京芸術劇場ボックスオフィスにて前売のみ取扱い(枚数限定・要証明書)。
*車いすでご鑑賞を希望のお客様は、事前に東京芸術劇場ボックスオフィス(0570-010-296)へお問い合わせください。
*主催者の同意のない譲渡は禁止されています。
発売日:9月10日(土)一般発売
チケット取扱:
・東京芸術祭チケットサイト
https://tokyo-festival.jp/2022/ticket/
・東京芸術劇場ボックスオフィス(休館日を除く10:00~19:00)
0570-010-296
https://www.geigeki.jp/t/
・チケットぴあ
セブン-イレブン(Pコード:514-648)
https://w.pia.jp/t/tokyo-festival-kaiso/
■託児サービス(劇場内の一時託児をご利用いただけます。有料・定員制)
ご予約受付・お問合せ:株式会社ミラクス ミラクスシッター 0120-415-306(平日10:00~19:00)
希望日1週間前迄に要申込/生後3ヶ月~小学校入学前までのお子様対象
ご来場にあたっての注意事項
新型コロナウィルス感染拡大防止の対策を講じたうえで、本公演を開催いたします。
ご来場の際は必ず東京芸術祭WEBサイト内の下記ページをご覧ください。
・マスクの常時着用をお願いいたします。
・37.5度以上の発熱がある方や体調不良が認められる方等は当日ご入場をお断りする可能性がございます。予めご了承ください。
会場
フォトギャラリー
スタッフクレジット
美術(アーキテクト):丸田知明[丸田知明建築設計事務所]
音響:中原楽[ルフトツーク]
照明:池田俊晴[穂の国とよはし芸術劇場PLAT]
衣装:藤谷香子[FAIFAI]
映像テクニカル:須藤崇規
映像助手・撮影補助:樋口勇輝/齊藤詩織[青空]
舞台監督:安田美知子
演出助手:和田ながら
演出補:米川 幸リオン
英語翻訳:アヤ・オガワ
<東京公演>
案内人:そめやふにむ、油井文寧、横田僚平
舞台監督助手:網倉直樹、藤林美樹、前田和香、近藤茶
技術監督:寅川英司
技術監督アシスタント:佐藤あおい
美術コーディネート:岡田新
大道具:櫻岡諒(俳優座)
照明オペレート:木下尚己(株式会社ファクター)
字幕コーディネート:南部充央(一般社団法人日本傷害者舞台芸術協働機構)、青木一真(株式会社Bueatiful Ones)
字幕オペレート:板倉勇人
フロントチーフ:河合京花
協力:岩中可南子、元行まみ、植田あす美、新井稚菜、NPOアートネットワーク・ジャパン
チラシデザイン:青木正
制作:武田侑子(NPO法人アートネットワーク・ジャパン)、大島尚子(東京芸術祭)
企画協力:株式会社precog/一般社団法人チェルフィッチュ
企画製作:穂の国とよはし芸術劇場PLAT(公益財団法人豊橋文化振興財団)
主催クレジット
主催:東京芸術祭実行委員会〔豊島区、公益財団法人としま未来文化財団、公益財団法人東京都歴史文化財団
(東京芸術劇場・アーツカウンシル東京)、東京都〕
助成:令和4年度 文化庁 国際文化芸術発信拠点形成事業
協賛:アサヒグループジャパン株式会社
お問い合わせ
東京芸術祭実行委員会事務局
050-1746-0996 (平日10:00〜18:00)